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☆へっぽこノベリストの部屋☆

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第四章 ウォーターグリフォンパーク

ここは


雫が死んだ場所。


悲しくて、痛くて、苦しくて。



『お前なんかもう要らない』


そんな声が、自分を傷つけて。


『次に買うのは、もっと可愛いのにしよう』



その声が、最期に聞いたコトバ。


第四章 ウォーターグリフォンパーク


あちこちに血がにじんだウォーターグリフォンパークの草。


もう、やられない。



もう、二度と。



雫は赤い剣を創り出すと、それを手に握る。


さっきも使った。光の剣。


光の玉に見えたのは、剣が発する光。


雫は、剣ごとローズウッドに向かっていったのだ。




雫は元のピグミーに戻ると、伸びをした。


「あと30秒w」


雫はにやっと笑うと、近くにいた桃色のスナイロユンクを見据える。






「死ぬよ?」







雫の瞳は、蒼かった。







・・・・・・・・グワォォオォォォォォォ!





ものすごいうなり声を上げて、『社長』が、目覚める。










「痛い・・・」


桃色のスナイロユンクが、かまれる。



「いやだ、死にたくない・・・」




飼い主に、引き止められているのだろうか。
一匹で、その場に座り込む。
額のバンソウコウには、もう、血がにじんでいた。




雫は、その姿を昔の自分に重ね合わせてしまった。




「待ってて・・・」


雫はそういうと剣に光をまとわせる。


「いっけえええーーーーーっ!!」






周囲にいたリヴリーたちが、驚く。




雫は目を閉じて、息を吸い込む。





「終わった・・・」







「さっ!いくぞっ!」


雫は桃色のスナイロユンクの手を引いて、ウォーターグリフォンパークを出た。






「・・・待ってたぜ、雫。」


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